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ASAJのパブリックコメント


#もっと安全な中絶をアクション からも、【経口中絶薬「メフィーゴパック」の医薬品製造販売承認等に関する意見募集】に応じ、 2月28日にパブリックコメントを提出しました。ここに全文を公開します。


※※※


私たちは、2020年、国際セーフアボーションデーに世界各国で開催されるイベ ントに連動して、日本でのセーフアボーション運動を開始しました。以降、毎月 28日に、「中絶についてもっと話そう」のイベントをオンラインで開催し、多く の人々と志をひとつにしてきました。


日本では、基本的に手術による中絶しか行われておらず、しかも大半はWHOが 推奨しない掻爬法で行われています。私たちは、これを吸引法に替えることと同 時に、経口中絶薬が承認され、内科的手法でも中絶ができるようにすることを、「安全な中絶」の実現のために要請します。そのために、できるだけ早期の「メ フィーゴパック」の承認を求めます。

ついては、次の点の検討を求めます。


日本の中絶医療は自由診療であり、初期中絶でも最低10万円と言われています。 これは、多くの女性にとって手に届く価格ではなく、収入が少なくて金策が必要 な場合には、早期に中絶を受けることを不可能にしてきました。経口中絶薬が承 認されても、10万円程度になると提案されており、同じような障壁が女性たちの 前に立ち塞がることになります。海外における中絶薬の原価は、もっと安価だと言われています。他国のような公費補助も望まれるところですが、それが無理でも、10万円には合理的根拠はありません。承認にあたって、中絶が必要な人に とってハードルとならないような、料金設定を望みます。

経口中絶薬の処方ガイドラインで、入院が必須になるとも言われています。海外ではコロナ禍で、オンライン診療を受けて自宅で経口中絶薬を受け取り、本人の管理によって自宅で中絶できるようになった国もあります。この方法は、国連世 界保健機関(WHO)や世界産婦人科連合なども認めています。 入院が必要だとなると、仕事や子育てとの調整も大変になり、料金が高くなる原 因にもなります。そのため、ぜひ入院というしばりをはずすことを願っています。


さらに、配偶者の同意問題があります。配偶者の同意が必要なのは、世界でももはやわずか11カ国・地域に限られています。母体保護法の改正に関わる事項です が、女性の身体・健康に関する決定に第三者が関わるというのは、国連女性差別 撤廃委員会でも廃止するように勧告されています。また、この条項のせいで、無 用な相手の同意が求められ、望んだ中絶が受けられず、孤立出産する事例も後を 絶ちません。経口中絶薬承認を機に、配偶者同意条項をすみやかに廃止することを求めます。


私たちは、こうした問題意識を持ちつつ、経口中絶薬「メフィーゴパック」は早 急に承認されるべきだという立場に立っています。すみやかに承認されること を、要請致します。(以上)


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